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2008年4月21日 (月)

10月25日「頼朝の許に使を遣わすべきかを問わる」

[玉葉]10月25日
「頼朝の許に使を遣わすべきかを問わる」
 大蔵卿の泰経が法皇の命令を伝えて云く、使を頼朝の許に派遣し、詳細を隠さずうち明けるべきか。しかし密かにこれを派遣すると、義経等が伝え聞く恐れが有る。仍ってただ件の両将に言って聞かせ、且つは暫く当時の狼藉を止められ、公明正大の御使を派遣し、その次いでに内密の語を含め、詳細を隠さずうち明ける言葉を加えられるのは如何に。思案し申し上げるべしと言いました。
「近国武士義経等に与せざるによりこの儀出来か」
 私が思案するには、天皇の命令を申し下し、近国の武士を招集したところ、あえて承知しなかった。よって準備の相違の状況で、京中の上下の者は恐れ驚きで狼狽してとりみだすようだ。よってたちまちにこのような状況になったようだ。
 私は申して云く、事すでに発覚し、追討の天皇の命令を下されました。その上更に和平の儀を言って派遣される。頼朝はどうして勅使を受けるだろうか。それとなく推察有るべきである。但しその事項については、縦え承引せずとも推して派遣すべきである。頼朝の激怒は使を派遣するといえども、使を派遣しないといえども、更に差別有るべからざるが故である。

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