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2008年2月 2日 (土)

2月25日「頼朝、朝務等四ケ条を奏請す」

「吾妻鏡」寿永3年(1184)2月25日甲申
「頼朝、院司高階泰經を経て朝務等四ケ条を奏請す」
朝廷の政務の事について、頼朝様が考えておられる事を、箇条書きにして大藏卿高階泰經様へ送り渡されたようです。その書かれた言葉には

申し上げます。箇条書きにして。

一 政務の事 
この事は、先々からの規則を守り、特に善政を施すこと。但し、諸国の国司達をきちんと決めてください。関東や北陸道の国には謀反人を追討している間は、農民はいないに等しかった。この春から浮浪している者たちを、それぞれの元の村へ戻し、安心して農業を営めるようにしましょう。そうすれば、来年の秋頃には国司を任命して、徴税することも出来ることになるでしょう。
「畿内近國の武士は義経の命令に従うべし」
一 平家追討の事
この事は、畿内近國で、源氏だ平氏だと云って、武芸を業としている武士たちと、又在住の武士達は、義経の命令に従うように命令を出してください。船が無くて海路は楽ではないけれど、それでも特に急いで追討するように義經に云ってあります。手柄を立てたものへの褒美は、後ほど頼朝が推薦します。
一 諸社の事
我国は、神様を崇拝する国です。昔から宛てられた神様へ寄付した領地は変わりません。その他に今回改めてそれぞれに新しく増加してください。中でも、つい少し前に鹿島神宮の神様が京都へ向かったとお告げがあった後なので、反逆者の平家の追討は神様のご利益はあったものに違いない。今後とも、若しあちこちの神社が壊れたり、倒れたりした時は、修理工事手順に合わせて修理を命じているのですが、出来上がった後は官幣社と認めてください。代々継がれている神事は次第の規則を守って、怠けることなく祈りを勤めるように、特に調べて命令をしてください。
「僧侶の武器を没収すべし」
一 佛寺の間の事
どこの寺もどこの山寺も、僧侶たちは元のように決められたお勤めを手を抜くべきではありません。近頃の僧侶たちは暴力に走って、本来の仏法を忘れて、きちんと徳を積んでいるとは聞かないし、経蔵をあけることもない。一番に禁止することです。しかも又、乱暴で信心の足りない僧侶なぞ、朝廷からの支出を使わせるべきではありません。今から以降は、頼朝の仕事として、僧侶たちの武器を法に任せて没収して、朝廷に敵対する平家を追討する官軍に与えるべきだと思って進言いたします。

以上の箇条書きを申し上げるところはこのとおりです。 寿永3年2月日  源頼朝

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