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2007年4月 4日 (水)

4月18日 「吾妻鏡」「美濃犬丸等の地頭の対捍を停む」

4月18日 「吾妻鏡」辛丑
「美濃犬丸等の地頭の対捍を停む」
 美濃の国犬丸・菊松・高田郷等の地頭、年貢を対捍する事、同国の時多良山の地頭の玄蕃の助蔵人仲経、神事に従わざる由の事、在廰官人の上申書に就いて、法皇の命令を下されるの間、二品(頼朝)御命令文を送られる所である。
   下す 美濃の国犬丸・菊松・高田郷の地頭等
 右犬丸・菊松の地頭(字は美濃の尼上)、高田郷の地頭(保房)等、私領の如く知行し、所当以下の勤めを致さざるの由、在廰官人が訴え申すに依って、法皇より命令下された。仍って勤めを致すべきの由度々命令した。猶以て対捍するの間、重ねて命令下される所である。然れば度々の法皇の命令その恐れ少なくありません。今に於いては、件の両人の地頭職、他人に改任すべきであります。早く郷内を退出すべきの状件の如し。以て下す。
     文治六年四月十八日

   下す 美濃の国時多良山地頭仲経
    早く先例並びに留守所の催促に任せ、恒例の仏神役に勤仕せしむべき事
 右件の課役、その勤めを致さざるの由、在廰官人等が奏聞を経る。仍って法皇より命令下される所である。自今以後とどこおり無くその勤めを致すべし。もし猶難渋の事有らば、爭か過怠を遁れんや。更になおざりにすべからざるの状件の如し。以て下す。
     文治六年四月十八日
(注釈)
地頭(ぢとう)・・・土地の管理、年貢の徴収などの権限を有する
守護(しゅご)・・・治安維持のため諸国に設置
対捍(たいかん)・・・年貢などの義務の履行を拒否する
在廰(ざいちやう)・・・在廰官人の略。
在廰官人(ざいちやうくわんにん)・・・国府庁の事務官
留守所(るすどころ)・・・国司が不在の場合、代わりに留守の在庁の官人が国務を執る所
奏聞(そうもん)・・・天子に申し上げる事
過怠(かたい)・・・過失への償い

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