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2007年4月 3日 (火)

4月4日 「吾妻鏡」「山田重隆・堀江禅尼の公領押妨を停む」

4月4日 「吾妻鏡」丁亥
「山田重隆・堀江禅尼の公領押妨を停む」
 美濃国内の地頭佐渡の前司(山田)重隆並びに堀江禅尼、公領を押妨した。その事を指図させる為、召使い則国が入部するの処、菊松・犬丸等の公文が侮りさげすむの由を訴え有るに依って、尋ね下されるの間、二品(頼朝)は殊に驚き申しなされた。その書状を内々に権中納言(経房)の許に送られるべきの由のようです。
    召使い則国申す
  美濃の国菊松の公文末友・犬丸の公文延末の為、則国の身を凌礫せられる由の事
 件の両公文等の所行、何ぞ処罰を遁れる事があろうや。早く御使を以て末友・延末を呼び出され、処罰されるべきであります。いかにも御裁定有るべきであります。尼公の地頭職に於いては、まもなくに廃止させ、他人を以て改任させました。返す返すその恐れ少なからぬ事であります。彼の尼公は不当第一、奇怪であります。今は法に任せ追い出すべきであります。
 兼ねて(山田)重隆(佐渡の前司)は知行国に居住して、公領方に押妨を致すの不当にありますに於いては、頼朝は懸わるべきではありません。処罰がありますならば、御代官に命令なされて流罪にも行われ、いかにも御指図あることを、今支え申すべき事はありません。国の間の事に狼藉なる事ども有ることを、自然に頼朝が知らざる者どもの事を、確実に訴えをお引き受け有ることか。その恐れあるに依って、度々言上せしめある所であると。
(注釈)
押妨(あふばう)・・・正当な権利をもたない者が、他領内に侵入し、不当課税などを行う。
入部(にふぶ)・・・任国や領内に入る事。
凌礫(りょうれき)・・・あなどりさげすむこと
公文(くもん)・・・公文書、公文書を扱う役職

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