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2007年3月 5日 (月)

6月20日 「吾妻鏡」「伊勢神宮領地頭の濫行を停む」

6月20日 「吾妻鏡」庚寅
「伊勢神宮領地頭の濫行を停む」
 伊勢の国の没収領の事、加藤太光員これを急ぎ報告された事に随い、地頭を任命されるの処、彼の者ども太神宮の御領に於いて乱暴を致すの由、所々よりその訴え有るの間、宜しく停止させるべきの由、今日定めを下された。その状に云く、
   下す 伊勢の国の御領内の地頭等
    早く無道の狼藉を停止し、内外宮の神主等の命令に従い、指図を致すべき事
 右謀叛人の所領に於いては、先例に任せ地頭職ばかりを任命させた処、各々自由の乱暴を致し、或いは所々を横領し、或いは神職を煩わすの由その聞こえ有るに依って、神職を優先すべきの由、度々命令させた。仍って神官等が指図を致そうとするの処、光員の報告書に任せ地頭に任命した者ども、尚所々を押領し、神領の煩いを致すの由その訴えが有る。所行の旨、甚だ以て不当である。今より後は、神官の命令に従い神への忠節をつくすべきである。縦え地頭と雖も、何ぞ神官を煩わし神社の職務役を怠るのか。宜しく件の狼藉を停止すべきである。もし違反させる場合には、たしかに連名を記録し、言上すべきの状件の如し。以て下す。
     文治三年六月二十日

6月29日 己亥
「伊勢沼田御厨の地頭代官の押妨を停む」
 雑色(下級の役人)の正光が御使として、御文書を所持し伊勢の国に赴任した。これ当国の沼田御厨(みくりや)は、畠山の次郎重忠が地頭職を領する所である。而るに重忠の代官の内の別当眞正、員部大領家綱が家来等の宅を追捕せしめ、資財を没収するの間、家綱、神職等を差し進上し訴え申し込みました。仍ってその罪を取り調べる為である。また正光は事を御使を口実にして、乱行を現すに於いては、誡めを加え詳細を言上すべきの趣旨を、山城の介久兼(彼の国に在りと)に命令を下された。

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