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2007年1月 1日 (月)

11月2日「頼朝に讒言あり」

11月2日 晴れ
「頼朝に讒言あり」
今日源中納言雅頼卿が来た。世上の事を談じた。その次に云う、ある小僧(東国に通達する者と)語りて云う、摂政(基通)の辺りの人、兼実の事を頼朝に讒言(ざんげん)した。これにより先日奏聞の大事、黙止したようだ。兼実はかくの如きを聞く、悲しむべし、悲しむべし。推挙は専ら好む所ではない。讒言何ぞ痛むべきや。只家のゆくすえ、国の大事、悲しみて余りあるものか。
(注釈)
讒言(ざんげん)・・・人をおとしいれるため、事実をまげ、またいつわって、その人を悪くいうこと。

11月27日 
「頼朝、兼実に甘心」
 實厳阿闍梨が来た。密に語りて云く、少納言入道(相者、俗名宗綱、三條宮近臣)が去る夜関東より上京した。語り言うの次いでに申して云く、頼朝云く、右府(兼実)殿の御事を京下りの者どもに問う処、人別にその美を称し、未だその悪を聞かず。爰に国家の重臣たるを知ると。その気配を見るに、深く感心の様子有り。且つはこれ殊に音信を通せざるの故のようだ。
(注釈)
阿闍梨(あじゃり)・・・僧位の一つ。

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