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2006年12月29日 (金)

8月17日 「吾妻鏡」「九郎左衛門少尉検非違使」

8月17日 晴
「頼朝上洛の風聞あり」
 伝聞、頼朝は鎌倉を出て、すでに上京するの間、伊豆の国に逗留した。秋の中入京すべからずと。この事甚だ感心せず。天下勿(たちま)ちに滅亡か。

8月17日 「吾妻鏡」
「九郎左衛門少尉検非違使」
 源九郎主の使者が到着した。申して云く、去る六日左衛門(さえもん)少尉(じょう)に任じ、検非違使(けびいし)の宣旨をいただいた。これ所望の限りに非ずと雖も、度々の勲功を黙止せられ難きに依って、自然の朝恩たるの由仰せ下されるの間、固辞すること能わずと。この事頗る武衛(頼朝)の御意向に違反する。範頼・義信等の朝臣が受領の事は、頼朝の御意より起こり推挙し申される事である。この主の事に於いては、内々の儀有り。左右無く聴されざるの処、遮って所望せしむかの由御疑い有り。凡そ御意に違背される事、今度に限らざるか。これに依って平家追討使たるべき事、暫く御延引有りと。
(注釈)
左衛門(さえもん)・・・左の皇居諸門の護衛。
尉(じょう)・・・次官(すけ)の下。衛門府、兵衛府、検非違使など。
宣旨(せんじ)・・・天皇の命を伝える公文書。
受領(ずりょう)・・・諸国の長官。(範頼は参河の守、義信は武蔵の守。)

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