12月28日29日30日
12月28日
「不堪佃田荒奏」
此の日摂政(師家)初度の上表(じょうひょう、君主に文書をたてまつること。)のようだ。又不堪荒奏有りのようだ。右少弁基親が拝賀の為来た。権中納言隆忠が拝賀したようだ。定能卿が来た。
12月29日 天晴れ、
大夫小槻隆職宿祢が来た。世上の事を談じた。平氏・義仲の和平は一定の由、忠清法師の説を以て聞いたようだ。
「不堪佃田和奏」
今日和奏のようだ。左大臣(経宗)陣に参り、不堪の定め有りのようだ。
12月30日 天晴れ、
「熊野御燈明追儺」
今日は熊野御燈明の日である。大将の使いとなり智詮阿闍梨が参入である。よって精進潔斎、追儺(だ、おにやらい、疫病を追い払う)例の如しのようだ。
(注釈)
儺(だ、おにやらい)・・・疫病を追い払う。
追儺(ついな)・・・年末に火を燃やして虫や鬼を退治した。
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