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2006年11月 8日 (水)

12月23日 「吉記」「義仲法皇の西海臨幸を望む」

12月23日 天陰、午後雨降り、夜に入り殊に甚だし、
早朝、下名聞書を見た(去夜行われたようだ)。今日頭中将(源)通資が書札を大将の許に送り、臨時祭に参るべき由を催促した。其の上謹み上る所のようだ。当然に進上と書くべし。よって書札を使いに返した。今日宗家卿が来られた。

12月23日 「吉記」
「義仲法皇の西海臨幸を望む」
或る人が示し送り云う、平氏追討の為、義仲は西海に起つべし、法皇同じくお出かけ有るべしのようだ。一昨日この旨申すと謂えども、ご承引無し、然るに猶一定の気有り、未だ是非を弁せず、天下は至極なり、悲しむべし、哀れむべし、

12月24日 天晴れ、
一昨日覚乗の許に遣わす所の心経、使者が遅れて持ち向かう。昨日は衰日である。今日供養し奉るべく、示し送る所である。よって今日旦つ神事を聞く。10時頃、大下記頼業が布袋を着け内密に来た。自身及び世上の事を談じた。今日夕方始めて出仕すべしのようだ。大外記頼業云う、西海の主君(安徳天皇)が入御されるならば、当今(後鳥羽天皇)は如何。六条院の体の若(ごと)きかと。私はいささか思う所を示した。大外記頼業は感心の様子有り。
「牙笏紛失の事」
この日頭中将(源)通資朝臣が書札を送り(基輔朝臣の許に遣わす)、示し云う、牙(きば)の御笏(しゃく)不虞に紛失の事有り。明日臨時祭の料、尋ね進らすべしといえり。申し云う、元より相持たず。又尋ね得べき力無しといえり。
(注釈)
当今(とうぎん)・・・当代の天皇。今上天皇。
笏(しゃく)・・・束帯着用のとき、右手に持つ板片。牙または木製。

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