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2006年11月 7日 (火)

12月21日「京官除目執筆藤原経房」

12月21日 天晴れ、
「京官除目執筆藤原経房」
此の夜、京官(京都で勤務する官吏)の人事異動が行われたようだ。執筆は左大弁((藤原)兼光)、一夜の儀と。
今日心経一巻を(復十三巻)、覚乗法眼の許に送る。社前に於いて供養し奉らんためである、今日心経千巻を読み奉る。

12月22日 天晴れ、
「心経を覚乗法眼に遣わす」
毎月心経十三巻、(復一巻)を書写し、小布施を相副え、覚乗法眼の許に遣わすところである。是は毎年の勤めである。社前に於いて供養し奉る所である。今日又心経千巻を読み奉り、春日御社に法楽し奉る。信心殊に発り、利益は炳焉(へいえん、あきらか)たるものか。
「除目聞書を見る」
14時頃、聞書を見る。左京大夫(藤原)清通(侍従を辞し其の子に譲る(高通))、
右京大夫(藤原)季能、中納言(藤原)隆忠、右衛門督(藤原)家通、左兵衛督(藤原)実守、この外覚悟せず。
「下名」
長方卿は備中国を賜るようだ(元は淡路である)。今日下名のようだ。
「大地震あり」
今夜24時頃、大地震。近代必ず験有り。恐るべし恐るべし。
夜に入り下記が闕(けつ、かける)官帳持ち来たり云う、昨日大下記師尚の許より送り遣わすもの、しかるに参陣の間、今日の除目を行ふを知らず。退出の時、これを見て、持参する所であるようだ。先例無きに依り、返し給いた。甚だ奇怪の由を仰す。
「八条辺り焼亡す」
今夜焼亡有り。八条院(鳥羽天皇皇女、法皇の妹、暲子内親王)の辺り、故家朝の後家のようだ。
(注釈)
左京大夫・・・左京職の長官
京職・・・京の行政・訴訟・租税・交通の事務の役所。
闕(けつ、かける)官・・・現任者の欠けている官。解官(げかん)

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