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2006年9月19日 (火)

9月28日「頼朝上洛の風説」

9月28日 天気陰、雨小下る、
「頼朝上洛の風説」
ある人云う、頼朝の上京は明年の45月のようだ。例の如くの風説か。
「大風」
夜半大風。今明け方、或る女房の夢見は、私の為に最吉の事であるようだ。

9月29日 朝間天気晴れ、
夜に入り或る人が来た。数刻言談した。国家、朝廷を思う故である。仏や天の神は知見するだろう。今日、蔵人の宮内権少輔親経の許より、先日(19日)の申し状を書き送りて云う、言葉を以てたちまち申し上げた。然れども後代の為、猶申された趣を記録し置いた。よって大略この定めを覚悟した。もし相違あれば、書き直しさるべしと。見られる処は尤もすなおである。但し、一二か所を書き直した、すなおの由を答えた。そもそも即位は猶紫宸殿(ししんでん、正殿)を用いられるべき由の事が定まり、天下のあざけり有るか。然れども全く議定して申し上げる旨にこだわるにあらず、まま政教の道理を残存させるため、申し上げる由を申した。又申し云う、今般正殿(紫宸殿)用いられるの条、ただに聖意無私の美をのこすのみではないのである。そもそも又民力のわずらい有るの愁いを省くものである。重ねて申し上げようと欲すれば、非難を招くだろう。退いて黙止せんと欲すれば、不忠をのがれ難い。進退の間、ひとえに法皇のお考えに任せ、これを協議されるべしの状件の如しということである。

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